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医院方針
患者さまのお話をじっくりと伺うことを大切にしています
病気を改善するには、患者さまからお話を聞くことが大切だと考え、じっくりと伺うことを治療方針としております。特に初診の場合は1時間ほどかけて病状や生活背景、仕事などについてお聞きします。また、心の病ではなく「体の病」のケースもありますので、血液検査をしたり、連携している医療機関に脳の検査を依頼したりすることもあります。
診断の結果、例えばうつ症状と判明した場合は、まず環境を調整してあげることが先決です。職場に行けないようであれば、休職の診断書を書いて休んでいただくこともありますし、「残業を減らしてください」などの要望を職場に伝えて、復帰後の仕事の軽減をお願いしています。なお医師夫婦の二診制にしておりますので、「女性の医師の方がいい」という患者さまはお申し付けください。
私について
ある先生の本がきっかけで精神科の医師になりました
私は子供のころから生き物や土いじりが好きだったので、最初は農学部を選びました。卒業後は一念発起して医学部に再入学したまではよかったのですが、医学部の授業は覚えることばかりで、元々記憶力がよくない私は、医学に対する興味を失い、進む方向を誤ったのではないかと悩んでいました。
ちょうどその頃、笠原 嘉先生が書かれた一般向けの精神医学の啓蒙書が目に留まりました。その本を読んで、世の中には知識や技術によるのではなく、考えることや想像することで治療をする医療の分野があることを知り、医学に対する興味を取り戻すことができました。
そして卒業後、笠原先生が教授を務めておられた名古屋大学精神医学教室の門を叩くことになりました。
患者さまへの想い
あせらずのんびりゆったりと
今の社会を見渡すと、どんどんと生きづらい世の中になってきています。コロナ禍で不安感や悲観的な気持ちが強まるのはごく当たり前のことで、正常心理の現れと言えます。
私が敬愛する経済学者の宇沢 弘文氏は最初は医学を志しておられましたが、社会の病を治したいという思いから経済学者になられたと聞きました。
社会の病を治すことはとても困難な作業だと思いますが、宇沢先生はねばり強く立ち向かっておられました。
私も宇沢先生を見習って心を病むというのはどういうことなのか、悩んだ心が癒えるとはどういうことなのか、いつも自問自答しながら患者さまに寄り添っていきたいと思います。